《7》 平群谷の大型山城、椿井城

椿井城の全景

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 中世城郭に詳しい(私が勝手に師匠と思っている)方の案内で
難航不落と言われていた椿井城に挑戦しました。

 あれは、まだ桜が咲き乱れる4月10日。
師匠と二人で、縄張り図を片手に磁石と照らしながら、ひたすら
尾根沿いを北側の郭に向かって直進。左手は体を支えるために木々
に捕まり右手には道を確保するために、鉈を振り回し約1時間で
最北端に到達。北側郭に到達するまでに、縄張り図では西に広がる
郭群をたどり、予想よりはるかに楽に到達することができました。

 北郭には東側に土塁があり、北側には空堀を設け最北端に更なる
郭があります。東側には大きな帯郭があり、すぐそこに清掃セン
ターが見えます。 この間のブッシュを切り開いたら、わずか数分
で到達できるのかと思いましたが、相当ブッシュがひどく困難です。

 北郭から南郭に向かうにあたっては、相当なブッシュが生息して
おり、2m程の高さのブッシュをかき分け、かき分けしていると
堀切が出現。そのあとは以前、『大和コクジン連合』の方々が切り
開いた道が残っており、そこからはすんなりと南郭に到達できました。

 南郭からは、向かいの西宮城が手に取るように一望でき、かつ
信貴山城の動きがつかめる景色が広がっています。
そこで、弁当を広げいっぷく。

 その後は、最南端の堀切をみて尾根を下りたどり着いたのは、
椿井春日神社の境内でした。 おそらく、このルートは搦手では
ないかと思います。
 時間は14時20分頃、まだ日も高く椿井城の北に位置する三里城
に行くことにしました。

北郭から見た、最北端の出郭

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 主郭とこの出郭の間には堀切があり、かなりの高低差がありました。

北郭と出郭の間にある堀切

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 木々で覆われていましたので、鉈とのこで見やすくしました。
星野氏と行動を共にするときは、いつも遺構をわかりやすくする為に
ミニ整備を施します。 これ、結構疲れるんですよね・・・・

南郭の南側に土橋

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 北郭から尾根つたいに南へ行くと、相当なブッシュに遮られました。
ひたすら鉈を振り回し南郭へ。 お城好きのHPや、ブログでよく
紹介されているのは、この郭のことですね。
北郭への登城ルートが無くいのが原因です。南郭へは春日神社の境内
から、谷沿いに登ることができます。

南郭の掘切

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 昨年12月に、大和コクジン連合の方々が登城、整備された状態が
今もきれいに残っていました。

北郭への登城口

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 北郭への登城口は結局、北郭から西の郭群を貫くように山頂へ真っ直ぐ
突き進むルートを取ることになります。 登城道は、おそらく無くなって
しまったと思います。南郭との間は、相当のブッシュが生息しており
北郭が難航不落の城となった原因です。

南郭への登城口

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 多くの方が知られる登城口となります。春日神社の境内から入り、谷筋
から尾根筋に登っていくと、南郭にたどりつきます。

所在地 生駒郡平群町椿井
高さ 標高318m 比高230m
規模 南北310m 東西40m
築城年 戦国時代末期
築城者 嶋氏(あの石田三成の片腕、嶋左近の嶋氏)
遺構は、郭・土塁・空堀・堀切・土橋

登城日 2006年3月7日(火) / 2007年4月10日(火)

 【参考サイト  奈良大和路「気分はコクジン2」】