長柄神社

長柄神社の碑

所在地　御所市長柄字宮

祭神　下照姫命（高鴨神社の祭神味耜高日子根命の妹神）の説
　　　高照姫命（一言主神社の祭神事主命の妹神）の説

拝殿

本殿

　【現地説明板より】
長柄の地名は長江（ながえ）が長柄（ながえ）になり音読して長柄（ながら）になった。
長江はゆるやかく長い葛城山の尾根（丘陵）を意味し、ナガラは急斜面の扇状地に残った
古語であるといわれる。
この神社の祭神は下照姫命であり、俗称姫の宮といわれている。
本殿は昭和三十三年三月二十日、奈良県重要文化財に指定された。一間社春日造り、桧皮
葺、丹塗の建物である。細部に禅宗様（唐様と称した手法）が見られる優秀な建築である。
ここに棟札が保存されていて、最古のものは正和元年（一三一二年）鎌倉時代、花園天皇
の代に当り、以下十七枚に及んでいる。
建築様式上から、正和まで古く見ることは困難であるが、室町中期の頃と推定することが
できる。軒から屋根に及ぶ材料が新しいのは、後の改修によるものとしても、その他の
部分も風蝕が極めて少ないのは、恐らく覆屋で保護されていた為であろうといわれている。
また、手水屋は朝原寺から移したものということである。

本殿の屋根裏の模様

室町中期の一間社春日造りで、向拝に垂木がない珍しい造りです。軒の裏板の雲竜の彩画も
見事です。禅宗（唐）様の模様である。　

長柄神社は長柄の信号を東に行き一つ目の信号を南に曲がった付近にあります。
近くには重要文化財の中村屋住宅や葛城酒造もあり、結構見応えの地域ですよ。
長柄神社は、大きな碑があるにもかかわらず、信じられないほど質素な神社で
ビックリします。本殿の軒には、雲竜が描かれており当時の華やかさが偲ばれます。

撮影日　２００８年２月５日（火）