桜井市大字高田 亥の子暴れ祭り 2008
桜井市高田の集荷所
安倍の文殊院から西の正林寺に向かう途中に、高田の集荷所があります。
こちらで、毎年12月の第一日曜日に「亥の子暴れ祭り」が行われています。
「亥の子暴れ祭り」は、子どもたちが主役のお祭りです。子どもが暴れるほど神様がお喜びになり、豊
作と子どもの健やかな成長が約束されると伝えられています。
亥の子祭りは、収穫の終わった12月1日に全国で行われますが、暴れるところはめずらしく、県の重
要無形民俗文化財にも指定されています。
12月7日午後2時、子どもたちは竹矢来(たけやらい)で作ったお仮屋を囲んで参拝した後、つり下
げられた農具のミニチュアやおひねりを奪い合い、お仮屋が壊れるまで暴れます。
これが「お仮屋暴れ」です。
『よーい』
『おりゃー』
『とりゃー』 と子どもたちは元気いっぱいにお仮屋を壊しています。
『ゲットだぜ!』
3時から場所を集荷所の室内に移し、膳暴れの準備を行います。
ハチマキメシと膳。。。
ハチマキメシに箸を3本立てて、膳の横に置きます。
椀に汁を注ぎます
椀に汁を注ぎ終わると、区長の”はじめ”を合図に、子どもたちは膳を蹴散らして暴れ回りハチマキメ
シを持って逃げ去ります。
午後6時頃、「夜の暴れ」がはじまります。
子どもたちは、集荷所に祀られた神棚の灯明めがけて濡れた藁束を投げつけ火を消します。
また火が灯されると藁を投げつけ消す、子どもたちが満足して引き上げるまで繰り返されます。
膳暴れを見て退散しましたので、この写真は集荷所に貼られていた写真を写したものです。
片付けが終わると、「当家」と呼ばれるお祭りの世話役により、「神送り」が行われます。
当家は、山口神社のご分霊を戻すまで他人に顔を合わせない、言葉を交わさないという決まりを守るた
め、人の気配が無くなった頃にご分霊を祀ったお屋形を神社へ運びます。その神社へ旧い御幣を取り替
え、来年の当家へと役が引き継がれると、お祭りは幕を下ろします。
山口神社には、社がありません。年に2度、吉野より持ち帰られる小石を積み上げてできた円丘と、ご
祭神として祀られたご神木があるだけの希少な神社です。
り、少しわかりづらいかもしれませんね。
1時頃に現地に着いたので、時間まで山口神社をはじめ近辺を散策してはじまるのを待ちましたが、ほ
んとこの辺は昔のままの景色が残っており、いいところです。
村の行事のせいか、いつも見るならテレビの取材陣もいず、ほのぼのとしたお祭りです。
それでも、私のようなカメラおやじは10人ほどいらっしゃってましたよ。
今回主役となる子どもたちも、子どもらしくって自分の子どもの頃を思い出させてくれました。
やっぱし子どもは少しやんちゃな方がいいですよね。
今回は、6時からの「夜の暴れ」まで待つことができず退散してしまいました。