霊山寺 『地獄洞浮出彫』

 霊山寺 盆踊り花火大会に行った時に写してみました。

 地獄絵。苦手な人は、ここでスルーしてくださいね。


餓鬼
イメージ 1

 はじめと同じ餓鬼の世界でひもじくて、のどがかわいて困るので、少しの雨水を手で受けて
なめたり、地上のたまり水をすくっている所でかかんでいるのは、水をくんでいるところであ
ります。 

大焦熱地獄
イメージ 2

 沢山の大蛇がいて亡者を巻きしめ、のみほして苦しめる所で此の世で自分だけの利益を考え
て人を苦しめた者が行く地獄であります。 

黒縄地獄
イメージ 3

 ここには鋭い鉄の口ばしをした鳥が、をって亡者の眼の玉を食い取ります。下にいるのは既
に眼玉をぬかれた者で、この世で人の眼を盗んでとったり、護摩化した者はこの地獄へやられ
ます。 

阿鼻地獄
イメージ 4

 罪の重い者が行く所で右の上にいる銅狗という獣がおって物凄い臭い息を吹きかけるところ
で黄色い煙はその息です。亡者は呼吸も出来ない臭い責苦にあっているところであります。 

大叫喚地獄
イメージ 5

 嘘をつき人の悪口をいうと舌を抜かれると申しますが、生前中に口の罪を犯した者がこの地
獄へ落とされます。そしてこのように次々と舌を抜かれていきます。 

身洋受苦悩別所
イメージ 6

 附厪地獄の中の一つで、地面から火が吹出し、一面火の海と化し亡者が木に登って苦しみを
逃れようとするが、木がまた燃えさがるので落ちてくる火の責苦にあうところです。 

牛頭鬼
イメージ 7

 牛の顔をした人間の姿の鬼で、右側の獄卒と同じように閻魔庁にいて、地獄を監督する鬼で
あります。 

閻魔大王
イメージ 8

 生きている間に殺生、盗み、姦通、悪口等いろいろな罪を犯した亡者を閻魔庁に呼び出して
罪を調べ罪に応じた地獄へ追いやる裁判長で閻魔帳に行先をつけます。法律の網をくぐり人の
眼は暗ますことが出来ても自分の良心をごま化すことは出来ません。このごまかし得な良心が
閻魔の審判であります。 

獄卒
イメージ 9

 一般に鬼といわれていますが、閻魔大王の家来で地獄の世界を飛び廻って亡者を苦しめる者
であります。 

地獄界
イメージ 10

 これは地獄の入口に吹いている物凄い大暴風で俗にいう無常の風であります。ここは太陽の
光もない真暗な世界で閻魔大王の判決を受けて地獄へ落ちるその入口であります。 

叫喚地獄
イメージ 11

 亡者が両手両腕を縛られて鬼が亡者の口の中へ熱湯を飲ましているところで、此の世で酒を
のみ乱暴をして人を苦しめた者が地獄へ行かされます。 

合地獄
イメージ 12

 左の木の上の女を慕って亡者が集まると、木や葉や草が刃になって足がずたずたに切れます。
 また鬼はこの亡者を逃がさぬ様に石を投げて見張りをしています。そのうちに二つの大きい
山が押し迫り亡者をしめつけてくるしめます。 

活地獄
イメージ 13

 亡者が互に食い合っているのを鬼がもっと食いあえとけしかけている所で、人間の世界で云
えば表はやさしい顔でつき合っても、心の中では互に人の弱身につけ込んで相手を倒そうとし
ている生存競争の姿であります。 

焦熱地獄
イメージ 14

 有名な地獄の釜ゆでで逃げても逃げても釜の中へ放り込まれるところで亡者が鬼につかまれ
て次々と釜の中へ投げ込まれ焼かれている所であります。 

餓鬼
イメージ 15

 餓鬼道にいる亡者は、腹が大きく口とのどが細くて食べられないから、ひもじいので蝶々を
食べようとすれば火になって燃え、墓場で屍を掘り出して食う有様は人間が命も金も無限に欲
しいが、求めても得られない苦しみの状態を表したものであります。 

賽の河原
イメージ 16

 子供は罪がないので、死んでもすぐ極楽へ行かされます。苦しみがないから皆、福々と肥え
太って地蔵様が慈悲の衣につつまれて毎日報恩感謝の石積をしています。心の持ち方、行の善
し悪しによって地獄へ落ち極楽へ行くということがわかれば正しく人の道を渡らねばなりませ
ん。