ススキ

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分類 
界 : 植物界 Plantae 
門 : 被子植物門 Magnoliophyta 
綱 : 単子葉植物綱 Liliopsida 
目 : イネ目 Poales 
科 : イネ科 Poaceae 
属 : ススキ属 Miscanthus 
種 : ススキ M. sinensis 
 
学名 
Miscanthus sinensis 
和名 
ススキ(芒、薄) 
ススキ(芒、薄)とは、イネ科ススキ属の植物。
萱(かや)、尾花ともいう。野原に生息するごく普通な多年生草本である。 



【 特徴 】
高さは1 - 2m。地下には短いがしっかりした地下茎がある。そこから多数の花茎を立てる。
葉は細長く、根出葉と稈からの葉が多数つく。葉は細長く、堅く、縁は鋭い鉤状になって
いるため、肌・皮膚が傷つくことがある。

夏から秋にかけて茎の先端に長さ20 - 30cm程度の十数本に分かれた花穂をつける。  
 花穂は赤っぽい色をしているが、種子(正しくは穎果・えいか)には白い毛が生えて、穂全
体が白っぽくなる。種子は風によって飛ぶことができる。

 日本には全国に分布し、日当たりの良い山野に生息している。地上部は夏緑性で、冬には枯
れるのが普通であるが、沖縄などでは常緑になり、高さは5mに達する。その形ゆえに、たまに
サトウキビと勘違いする観光客がいる。国外では朝鮮・中国に分布する。

【 遷移上の位置づけ 】
 植物遷移の上から見れば、ススキ草原は草原としてはほぼ最後の段階に当たる。ススキは株
が大きくなるには時間がかかるので、初期の草原では姿が見られないが、次第に背が高くなり、
全体を覆うようになる。ススキ草原を放置すれば、アカマツなどの先駆者(パイオニア)的な
樹木が侵入して、次第に森林へと変化していく。後述の茅場の場合、草刈りや火入れを定期的
に行うことで、ススキ草原の状態を維持していたものである。

【 分類 】
 本州南部以南の海岸線には、葉の幅が広く、ざらつきの少ないものがあり、これをハチジョ
ウススキ(M. condensatus Hack.)という。変種と見なす立場もある。

 同属の別種もいくつかある。やや華奢な植物で、水辺に生えて、綿毛が純白のものにオギ(M.
sacchariforus (Maxim.) Benth.)がある。ススキよりさらに大きく、堤防などに大きな株を作
るものにトキワススキ(M. floridulus (Labill.) Warb.)がある。他にもカリヤス、カリヤスモ
ドキなど数種が知られるが、多くない。

 ススキはイネ科の代表のひとつと見なされているから、ススキの名を持つ植物は多く、たとえ
ば以下のようなものはさほどススキに似ておらず、分類上も近くはないがその名を持っている。

 アブラススキ・コメススキ・ヒメアブラススキ・ススキメヒシバなど

【 利用 】
 かつては農家で茅葺(かやぶき)屋根の材料に用いたり、家畜の餌として利用することが多か
った。そのため集落の近くに定期的に刈り入れをするススキ草原があり、これを茅場(かやば)
と呼んでいた。現在では、そのような利用がされないので、その多くは遷移が進んで、雑木林と
なっている。そのため、ススキ草原に生育していた植物には、かつて普通種であったが、現在は
稀少になっているものがある。また、カヤネズミなども同様に見かけにくくなっている。

 また、未成熟の穂を食用とする地域もある。

 東京・雑司ヶ谷鬼子母神では、ススキの穂をミミズクの姿に作った民芸品が有名。

【 文化 】

 穂を動物の尾に見立てて、尾花とも呼ばれることもある。

 山上憶良万葉集にて、『萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花(おみなえし) また藤袴 朝顔
の花』(巻八 1538)と詠んだように秋の七草の一つに数えられる。十五夜の月見には、ハギとと
もにススキを飾ることが多い。花札では八月に用いられている。

 沖縄ではススキの葉を環のように結んで魔よけとする風習がある。


                  フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』より


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■撮影日  2009年9月19日(土)
■撮影場所 高市郡明日香村稲渕 案山子ロード周辺
■機材   EOS-40D EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM