六県神社の御田植祭(子出来オンダ)

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 2月11日(以前は2月14日)の夜、六縣神社拝殿にて演じられる御田植祭です。この御田植祭には妊婦の弁当運びの時に出産の所作が伴うことから「子出来おんだ祭り」とも呼ばれます。この行事の始りは、境内富貴寺の創建時(平安時代)と伝えるが、明確ではありません。しかし、御田植祭にて演じられる所作や台詞を見るとかなり古風な様式を持っていると認められます。
 行事内容は、古老(十人衆)が拝殿右(北)側に座り、その前で演じられる。その所作は1.水見回り、2.牛使い、3.施肥、4.土こなげ、5.田植、6.螺拾いと、妊婦の弁当運びと安産の神事及び種まきの所作と掛合い言葉の順に演じられます。
 妊婦(本厄の男子が演じる)の弁当運びと安産の神事では弁当を夫のもとに運ぶ所作を行った後神主(夫)と問答を繰返します。このあと妊婦が「キリキリ腹が痛くなりました」と陣痛を訴え、腹に抱えていた太鼓をほうりだし、神主がその太鼓を拾って「ボン(男の子のこと)出来た出来た」といって太鼓を叩きます。この後歌を歌いながら種蒔神事が行われて終了。
妊婦と神主(夫)のユーモラスな台詞や所作と、種蒔きの所作に伴う台詞(歌)を含め、全体的に古風な芸能所作が残っています。
 
                                                     川西町HPより転載
 
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 所作が終わるたびに、子供たちは大人たちを囲んで襲い掛かります。
 
 子供たちの振る舞いは、『風雨を表す』とのことでした。
 
 
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 厄年の男性が演じるのですが、腰付きが上手で笑わせてくれます。
 
 
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 神主と向き合った妊婦は、神主と問答をを繰り返します。
 
 すると、妊婦は陣痛がはじまり神主の前で赤ちゃんを小太鼓に見立てて、お腹からポロリと放り出します。
 
 神主は『ポン出来た、ポン出来た』と小太鼓を叩きながら叫びます。
 
 
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 最後に納付に扮した男が種をまき、このまつりも終わりを迎えます。
 
 種をまきながらこの農夫が発する言葉が興味深く、印象に残りました。
 
 
 『大和48万石、保田の明神 播き納め~』という内容から、この地は大和武士支配下で環濠集落であったのだと感じ取れました。
 
 こういうところからも、歴史の紐解きができるのだなぁ~と思いながら帰途に帰るあかねなのでした。
 
 
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■撮影日  2013年2月11日(月・祝)