山の辺の道(万葉歌碑) 16~20編

 やっと山の辺の道の万葉歌碑26碑を周ることができました。
 今回の16~20は桧原神社周辺にありました。 前回、景行天皇陵から桧原神社まで歩いたんですが、歌碑の書いたパンフレットを忘れて、16番・21番・22番・25番を撮り忘れ結局、今日撮りに行きましたよ。 すごくいい天気で、Tシャツでも大丈夫。
 春風が気持ちよくて、素敵な一日が送れました。


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     鳴神の音のみ聞きし巻向の

                桧原の山を今日見つるかも

□巻名/巻7~1092
□作者/柿本人麿
□筆者/千 宗室
□場所/井寺池付近


 雷のような大変な評判にだけ聞いていた、この巻向の檜原の山をやっとのおもいで今日は見たことよ。


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     神山の山邊真蘇木綿みじか木綿

                 かくのみ故に長くと思ひき


□巻名/巻2~157
□作者/高市皇子
□筆者/入江泰吉
□場所/桧原神社付近


 三輪山の山あたりにある真麻の木綿は短いものだ。そのように十市皇女の命も短いものであったのに、何としたことか、私はいつまでも長くつづく命だとばかり思っていた。


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     痛足河、河波立ちぬ巻目の

                  由槻が嶽に雲居立てるらし


□巻名/巻7~1087
□作者/柿本人麿
□筆者/棟方志功
□場所/桧原神社付近


 穴師川に川波が立っている。巻向山の由槻嶽に雲がわきあがっているらしい。


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      巻向の山邊とよみて行く水の

                    みなあわの如し世の人われは


□巻名/巻7~1269
□作者/柿本人麿
□筆者/市原豊太
□場所/桧原神社付近


 巻向の山辺をどうどうと音を立てて流れ行く川の水泡のようなものだ。この世の人であるわれらは。


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      あしひきの山かも高さ巻向の

                     岸の小松にみ雪降りけり


□巻名/巻10~2313
□作者/柿本人麿
□筆者/岡 潔
□場所/桧原神社付近


 おや、巻向川の川岸の小松に雪が降ってくる。このあたりは巻向山の山裾で、平地に比べて高いせいなのだろう。  (※巻向山の崖の小松に雪が降ってくると解する説もある。)