薬師寺で撮影したハス
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□分類
 界 : 植物界 Plantae
 門 : 被子植物門 Magnoliophyta
 綱 : 双子葉植物綱 Magnoliopsida
 目 : スイレン目 Nymphaeales
 科 : ハス科 Nelumbonaceae
 属 : ハス属 Nelumbo
 種 : ハス N. nucifera

□学名   Nelumbo nucifera
□和名   ハス
□英名   Lotus

□特徴
 原産地はインド亜大陸とその周辺(現在のアフガニスタンからベトナムを含む)。
 地中の地下茎から茎を伸ばし水面に葉を出す。草高は約1m、茎に通気のための穴が通っている。
 水面よりも高く出る葉もある(スイレンにはない)。葉は円形で葉柄が中央につき、撥水性があって水玉ができる(ロータス効果)。花期は7~8月で白またはピンク色の花を咲かせる。インドの国花。

 園芸品種も、小型のチャワンバス(茶碗で育てられるほど小型の意味)のほか、花色の異なるもの
など多数ある。

 ハスの花はレンゲ(蓮花)と呼ばれ、7月の誕生花であり、夏の季語。七十二候の小暑(7月7日ごろ)
には、次候に「蓮始開(蓮の花が開き始める)」とある。花言葉は「雄弁」。早朝に咲き昼には閉じる。 インドとスリランカでは国の花に指定されている他、中華人民共和国マカオの区旗にもデザインされ
ている。

 マメ科のゲンゲや、中華料理などで使用する散蓮華もレンゲと呼ばれる。これらはハスの花と形が
似ていることから名付けられた。

 なお、果実の皮はとても厚く、土の中で発芽能力を長い間保持することができる。昭和26年(1951年)
3月、千葉市にある東京大学検見川厚生農場の落合遺跡で発掘され、理学博士の大賀一郎が発芽させることに成功したハスの実は、放射性炭素年代測定により今から2000年前の弥生時代後期のものであると推定された(大賀ハス)。その他にも中尊寺金色堂須弥壇から発見され、800年ぶりに発芽に成功した例(中尊寺ハス)がある。

 近年の被子植物のDNA分岐系統の研究から、スイレン科のグループは被子植物の主グループから早い
時期に分岐したことがわかってきた。しかしハス科はそれと違って被子植物の主グループに近いとされ、APG分類体系ではヤマモガシ目に入れられている。

□利用
 観賞用、食用として湿地で栽培される。

□地下茎
 地下茎はレンコン(蓮根)として食用になる。日本では茨城県で多く栽培されており、中国では湖北省安徽省浙江省などが産地として有名である。中国では、すりつぶして取ったでん粉を葛と同様に、砂糖とともに熱湯で溶いて飲みものとする場合もある。また撥水性の葉と茎がストロー状になっている性質から、葉に酒を注いで茎から飲む象鼻杯(ぞうびはい)という習慣もある。

□種子
 果実(種子)にもでん粉が豊富であり、甘納豆や汁粉などとして可食である中国や台湾では餡にして、月餅、最中などの菓子に加工されることも多い。また、蓮肉(れんにく)という生薬として、鎮静、滋養強壮作用がある。

□芽
 果実の若芽は、果実の中心部から取り出して、茶外茶として飲用に使われる。ベトナムでもハス茶(蓮花茶)と言う蓮の花を使った茶を飲む。

□茎
 ベトナムでは茹でてサラダのような和え物にして食べる。

□宗教的意味合い
 《ヒンドゥー教
 古代インドでは、ヒンドゥー教の神話やヴェーダやプラーナ聖典などにおいて、ハスは特徴的なシンボルとして繰り返し登場する。例えば、『バガヴァッド・ギーター』11章で、クリシュナは「蓮華の目を持つ者よ」と美称され、アルジュナは「ハスの上に座す梵天最高神)を、そして
シヴァ神、あらゆる賢者たち、聖なる蛇たちをわたしは見ます」と語る。[1] 同5章の記述「結果を最高神に任せ執着なく義務を遂行する者は、罪に迷わない。あたかもハスの葉に水が触れぬがごとく」は[2]、後の仏教における「ハス」の象徴的用法と近いものを含む。泥から生え気高く咲く花、まっすぐに大きく広がり水を弾く凛とした葉の姿が、俗世の欲にまみれず清らかに生きることの象徴のようにとらえられ、このイメージは仏教にも継承された。

 多神教信仰から女神崇拝が生まれその為、古代インドでは女性に対する4段階の格付けが生まれ上からパドミニ(蓮女)、チトリニ(彩女、芸女)、シャンキニ(貝女)、ハスティニ(象女)といい最高位の「蓮女」の象徴としてラクシュミーという女神が、崇拝された。

 《仏教》
 仏教では釈尊が蓮華の上で瞑想する絵が描かれ、極楽浄土の象徴とされる。そのため、蓮華をかたどった台座に仏像を乗せたり、厨子の扉の内側に蓮華の彫刻を施したりしている。また、主に寺院で仏前に「常花」(じょうか)と呼ばれる金色の木製の蓮華が置かれている。一方で、仏教国チベットでは標高が高く生育しないため、想像でかかれたのかチベット仏教寺院では日本に比べ、かなり変形し、その絵はほんのり赤みががかった白い花として描かれている。

 また死後に極楽浄土に往生し、同じ蓮花の上に生まれ変わって身を託すという思想があり、「一蓮托生」という言葉の語源になっている。

 《密教
 密教においては釈迦のみならず、ラクシュミー(蓮女)である吉祥天女を本尊として信仰する吉祥天女法という修法があり、蓮は特別な意味を持つ。

花言葉  「雄弁」「遠くに去った愛」「清純な心」「純潔」「沈着」「休養」「優しさ」
  
                  【フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』より抜粋】


 
 もうそろそろ、ハスが咲き出す季節になりましたね。 薬師寺も大安寺もまだ咲き出したばかりです。 お寺に似合う花ですよね。