布袋葵(ホテイアオイ)

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《分類》
界 : 植物界 Plantae
門 : 被子植物門 Magnoliophyta
綱 : 単子葉植物綱 Liliopsida
目 : ユリ目 Liliales
科 : ミズアオイ科 Pontederiaceae
属 : ホテイアオイ属 Eichhornia
種 : ホテイアオイ E. crassipes

□学名   Eichhornia crassipes
□和名   ホテイアオイ
□英名   Common Water Hyacinth

 ホテイアオイ(布袋葵、学名 Eichhornia crassipes (Martius) Solms-Laubach)は、単子葉植物ミズアオイ科に属する水草である。南アメリカ原産で、水面に浮かんで生育する。
 花が青く美しいので観賞用に栽培される。別名ホテイソウ、ウォーターヒヤシンス。

《特徴》
 池などの流れの少ない水面に浮かんで生育する水草。葉は水面から立ち上がる。葉そのものは丸っぽく、艶がある。変わった特徴は、葉柄が膨らんで浮き袋のようになることで、浮き袋の半ばまでが水の中にある。茎はごく短く、葉はロゼット状につく。つまり、タンポポのような草が根元まで水に浸かっている形である。水中には根が伸びる。根はひげ根状のものがバラバラと水中に広がり、それぞれの根からはたくさんの根毛が出るので、試験管洗いのブラシのようである。これは重りとして機能して、浮袋状の葉柄など空隙に富んだ水上部とバランスを取って水面での姿勢を保っている。

 ただし、全体の形は生育状態によって相当に変わる。小さいうちは葉も短く、葉柄の浮き袋も球形っぽくなり、水面に接しているが、よく育つと浮き袋は楕円形になり、水面から10cmも立ち上がる。
 さらに、多数が寄り集まったときは、葉柄は細長くなり、葉も楕円形になって立ち上がるようになる。
 水が浅いところで根が泥に着いた場合には、泥の中に根を深く下ろし、泥の中の肥料分をどんどん吸収してさらに背が高くなり、全体の背丈は40cmにもなる。こうなると葉柄はもはや細長く伸びて浮袋状では無くなる。なお、この状態で水中に浮かせておくと、しばらくして葉柄は再び膨らむ。

 ホテイアオイの群生夏に花が咲く。花茎が葉の間から高く伸び、大きな花を数個~十数個つける。
 花は青紫で、花びらは六枚、上に向いた花びらが幅広く、真ん中に黄色の斑紋があり、周りを紫の模様が囲んでいる。花が咲き終わると花茎は曲がって先端を水中につっこむ形となり、果実は水中で成長する。

 熟した果実は水中で裂開し、水中に種子をばら撒く。種子から発芽した実生は最初から浮き草状の生活型をとるのではなく、浅い水中や水辺の泥の上で土中に根を下ろして成長し、株が大きくなると葉柄に浮袋を生じて水面に生活の場を広げていく。

 また、茎から水平に枝を伸ばし、その先端に芽が生じて新しい株を作る。これによって素早く数を増やし、大きな集団になる。集団がさらに大きくなり、水面を埋め尽くすようになると、互いにより掛かり合って背が高くなり、分厚い緑の絨毯を水面に作り上げる。

 日照量の高い環境で最もよく繁茂し、室内など光量の低い環境では次第に衰弱して枯死する。


《人間との関わり》
 ホテイアオイの花花が美しい水草なので、日本には明治時代に観賞用に持ち込まれたものである。
 路地での金魚飼育などの場合、夏の日陰を作るのによく、またその根が金魚の産卵用に使えるので便利である。水面に浮かぶので、水槽での栽培には用いられない。

 世界の熱帯・亜熱帯域に帰化し、日本では、本州中部以南のあちこちで野生化している。寒さに弱く、
 冬はほとんど枯れるのだが、一部の株がわずかに生き延びれば、翌年には再び大繁殖する。
 繁殖力が強く、肥料分の多い水域では、あっという間に水面を覆い尽くし、水の流れを滞らせ、水上輸送の妨げとなり、また漁業にも影響を与えるなど日本のみならず世界中で問題となっている。
 冬季に大量に生じる枯死植物体も、腐敗して環境に悪影響を与える。 そのため、国際自然保護連合(IUCN)種の保全委員会が作成した 「世界の外来侵入種ワースト100」(100 of the World's
Worst Invasive Alien Species)[1] に選ばれている。

 また、水面を覆い尽くすことから、在来の水草を競争で排除する事態や水生動物への影響も懸念される。また、アレロパシーも有する。

 逆に、その繁殖力を生かして、水中の窒素分などをこの植物に吸収させることを目指して、水質浄化
のために利用しようとの試みもあるが、多くの場合、繁殖した植物体をかき集めて処理する手間がかかるために永続性に欠け、水域に投入しただけで環境に良い事をしたつもりになって放置しているケースも目立つ。むしろ、いくら閉じこめたつもりでも、少しでも外に出れば大きな問題を引き起こすような外来種を、水質浄化など、環境対策として用いることは環境浄化の方法として好ましくないと、多くの専門家が批判している。

 にもかかわらず、そのような問題に意識を持たない人たちによって、いらなくなったホテイアオイ
川や池に捨てられる例も多い。ビオトープ施設でも、環境によい植物とみなしてホテイアオイを入れている場所がいくつもある。外来種の扱いに対する意識は、まだまだ希薄であると言って良い。

               【出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』より抜粋】


 ここは、よくテレビでも紹介されている本薬師寺ホテイアオイです。畝傍山をバックにホテイアオイ

を狙ってみましたが、どうも家が入ってしまい断念。。。 残念です。

 ホテイアオイってヒヤシンスにも似ていませんか? 紫の色に、花弁の上部だけが孔雀の羽が描かれた

ようで、なんか高貴なイメージ。。。仏様のイメージがあるのは私だけでしょうか。。


 でも驚くことに、この花は卵状にふくれた葉柄が浮きの代わりになって漂う公害花ということで、溝や

水田、池、川で、株が1週間で倍に増えていく、やっかいな害草のようです。世界十大害草として青い悪

魔: blue devil」の名で恐れられているようですね。





■撮影日  2008年8月8日(金)
■機材   EOS-40D EF-S 17-85mm F4-5.6 IS USM