当尾の里 石仏めぐり その2

一鍬地蔵磨崖仏(鎌倉中期)
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 カラスの壺阿弥陀、地蔵磨崖仏の脇道を入ると右手に現れます。 途中にすずめ蜂の巣が
あるので注意してくださいね。 ほんと、でかいすずめ蜂がいます。 『すずめ蜂注意』と
いう紙も貼られているのでおおよその場所はわかると思います。
東小随願寺跡
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 カラスの壺阿弥陀、地蔵磨崖仏にもどり浄瑠璃寺方面に向かうと、右手にお寺跡らしき階段
があります。 ここは、鎌倉時代後期に焼失。それまでは、浄瑠璃寺に匹敵するくらいの大寺院
で、浄瑠璃寺が『西の小田原』こちらが『東の小田原』と言われていたようです。
あたご灯籠(江戸期)
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 江戸時代、形式に捉われない変り灯籠が作られたそうで、この灯籠もその一つと思われます。
愛宕神は防火を司り当尾では正月にこの灯籠からオケラ火を採って雑煮を炊く風習があったと
伝えられています。同型の灯籠が穴薬師と岩船集落にもあります。
 なんかこの灯篭、かわいいですよね。 彩りにもみじを置いてみました。
浄瑠璃寺門前角塔場婆
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 胎蔵大日如来の種子である梵字の「ア」の字を四方に刻んでいます。漢字では「阿」、梵語の最初
に出てくる音で「根源」を意味し密教には、「阿字観」と言って、この字の中に宇宙を見出すという
瞑想を行う修行があります。従来、丁石として扱われますが根拠に乏しく定かではありません。
お食事処 『あ志び乃店』さん
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 茅葺屋根で雰囲気があるお店です。 紫陽花の季節は、すごく見応えのある景色が楽しめる
そうですよ。 今回はそば定食を頂きました。海老天や麩、ごま豆腐はほんとおいしかったです。
浄瑠璃寺
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 浄瑠璃寺は、また後の記事で紹介させていただきますね。
浄瑠璃寺道三体磨崖物(室町期)
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 本来は磨崖仏でしたが府道拡張工事の際に移され、その時に一部が破損しましたそうです。
向かって右側に錫杖を持つ地蔵菩薩坐像、残る二体の尊像名は不詳です。
長尾阿弥陀磨崖仏(鎌倉後期)
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 大きくカーブする左手頭上にあり、見落としてしまいそうな長尾の阿弥陀仏。1307年鎌倉後期
の作品で、府道ができるまではこの前に細い道が続いていたそうです。
 この仏様は、両手を腹部の前で組む定印(じょういん)の阿弥陀浄瑠璃寺の九体阿弥陀の両脇
の八体と同じ印相をしています。大きな笠石が載っているので銘文もはっきりと残り保存状態は
悪くないですが、惜しくも斜めに割れ目が走って痛々しく感じます。
奥の院 不動磨崖仏
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 この長尾の阿弥陀の横から山道にそれ、奥に進むと奥の院です。途中から下りがきつくなり、
足腰に来る道が続きまが、小川の音色が疲れを和らげてくれますよ。


 その2は、浄瑠璃寺周辺を紹介させて頂きました。浄瑠璃寺周辺は石仏も多く、時間のない
方はこの周辺を散策するだけでも楽しめますよ。食事は浄瑠璃寺の参道にしかないので、こちら
で食事をと考えられている方は、ここを中間地点にされるといいと思います。


撮影日  2008年12月4日(木)