正暦寺 清酒まつり

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 紅葉でも見応えのある正暦寺。 毎年1月8日に清酒の仕込みが行われます。

 貼りだされていた資料では、

 「菩提もと」は室町時代奈良市菩提山町の正暦寺において生み出された、当時としては画期的な
酒母の製造技術で、現代の清酒造りのルーツとされています。
 当時、春日の山々から正暦寺境内に流れる清らかな水、荘園の米を使用し『菩提もと」で仕込んだ
「奈良酒」は天下第一の銘酒とたたえられ、その後この酒造りは全国に普及しました。しかし大正期
まで引き継がれた後消滅したとされています。
 そこで県内蔵元の有志、正暦寺、並びに県工業技術センターは、平成8年度から共同研究を開始し
この「菩提もと」の復活に取り組み、メカニズムを解明し平成11年に再現復活に成功しました。
 それ以降毎年1月、正暦寺において、寺領の水・米を用いて「菩提もと」酒母の仕込みを行ってい
ます。
 
 日程と作業の内容

平成23年1月5日(水) 9時~12時 (初度仕込み)
 ① 米を洗う。
 ② 米をタンクに入れ水に浸透する。

平成23年1月8日(土) 9時~13時 (二度仕込み)
 ③ 浸透した米を取りだす。
 ④ 米を蒸す。
 ⑤ 蒸した米を冷却する。
 ⑥ 乳酸が蓄積した水(そやし水)に麹を投入する。
 ⑦ 冷却した蒸米を⑥に投入する。

 ※ 使用原料 菩提山産’10 ヒノヒカリ  60%精米
 ※ 仕込み水 正暦寺龍泉寺 湧水
 ※ 乳酸菌  正暦寺乳酸菌
 ※ 酵母   正暦寺菩提もと酵母
 ※ 麹    (株)樋口松之助商店製 菩提もと清酒用もやし

【浸透した米】
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 5日に初度仕込みされたタンクが開けられます。

【浸透した米を取りだす作業】
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 初度仕込みタンクから大きな樽の蒸し器に移されます。

【米を蒸す工程】
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【米を冷却するため撮りだす作業】
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 蒸し上がると、冷却のため一旦取りだされます。

【冷却工程】
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 精米60%のヒノヒカリは光輝いていました。

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 何やら検査をしていました。(糖度?)

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 熱々の精米が手で広げられ、すばやく冷却させます。
 この作業は希望すれば一般の方も参加させてくれるんですよ♪ 昔の人は素手でしたが、今は
手袋OKです。

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 一粒つまみ食い♪ ほのかな甘みがあったような。。。。 この前に甘酒飲んでるから、その
せいかもしれません。。。。

【麹と米お混ぜる作業】
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 冷却された米は再びタンクに戻され、麹と混ぜられ二度仕込みを行います。
 10日後、再び開けられ「酒母」が出来上がります。 この『酒母』を各酒造に持ち帰られ清酒
醸造るのだそうです。

正暦寺の僧による祈願】
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 タンクへの仕込みを終え後片付けが完了すると、正暦寺から僧が来られ法要を行います。

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■撮影日 2011年1月8日(土)
■所在地 奈良市菩提山町157