《41》 不思議な城郭、佐味城

佐味城の全景

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 佐味城は、他の中世城郭と違い非常に変わった縄張りをもっている城です。
非常に重要な位置にある城にも関わらず、何故このような縄張りになったかは
不明ですが、これだけの大型城郭にしては防御線が弱く、かつ東の虎口からは
真っ直ぐ道が伸びており、攻めやすい構造になっています。

 防御施設は、東側は虎口付近に大きな空堀があるのみ、西側には、西の虎口
から尾根上に大きな堀切・土塁・竪堀があるだけでした。

 私見ですが、城の規模、また文献から相当の筒井の軍勢が居たと思われます。

 文献によると、1567年(文禄10年)9月5日早朝、根来・畠山氏の
軍勢3千程が攻撃したが、筒井勢に押し返されたと伝えられています。

東側の空堀

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東側から南側に回りこむ空堀です。 規模も大きく、遺構もしっかり残って
いました。

東の虎口から見た、中央道

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 主郭へ一直線に伸びる道です。 左右には土塁や切岸などで築いた区画群が
あり、何のためにこういう城が造られたのか未だ解明されていません。

南側の箱堀?

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 城の南側一帯には箱堀のような遺構がありました。

登城口

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 高鴨神社の駐車場に車を停めて、西に向かい歩くとバイパスに出ます。ジュース
の自販機があるところから更に西に進むとこの写真の場所に出ます。
この道から入ると登城口です。 途中ブッシュがひどい場所がありましたが
迂回道がありそちらを通ると佐味城に通じる道がありました。

所在地 御所市鴨神
形式 丘城
高さ 標高 473m 比高120m
規模 南北 200m 東西380m
築城年代 不明
築城者・城主  不明
遺構 郭・空堀・堀切・竪堀・土塁・土橋



登城日  2007年3月27日(火)


【参考サイト  奈良大和路「気分はコクジン2」】
http://gfi401.fc2web.com/narakokujin2-68.htm