山の辺の道 (万葉歌碑) 6~10編

万葉歌碑の6~10は大神神社~玄賓庵の間にありました。
この間の山の辺の道は有名な神社や寺が多くあり、とてもいい
雰囲気の古道でしたよ。


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うま酒三輪の祝(社)の山照らす
三室の山はもみぢしにけり

巻名/巻8~1517
作者/長屋王
筆者/堂本印象
場所/大神神社

三輪神社のある山を、照らすばかりに色づいた秋のもみじの
散ることの惜しまれることよ。


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やまとはくにのまほろばたたなづく
青がき山ごもれる大和しうるわし

巻名/古事記
作者/倭建命
筆者/黛 敏郎
場所/大神神社

大和は国の中で一番良いところである。幾重にもかさなりあった
青い垣根のような山やまにかこまれた大和はほんとうにうるわしい
ところであります。


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狭井河よ雲立ちわたり畝火山
木の葉騒ぎぬ風吹かむとす

巻名/古事記
作者/伊須気余理比売
筆者/月山貞一
場所/狭井川

狭井川の方からずっと雨雲が立ち渡り、畝傍山では木の葉が
ざわめいている。今に大風が吹こうとしている。


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あし原のしけしき小屋にすがだヽみ
いやさや敷きてわが二人寝し

巻名/古事記
作者/神武天皇
筆者/北岡壽逸
場所/狭井川

葦のいっぱい生えた原の粗末な小屋で、管で編んだ敷物を
すがすがしく幾枚も敷いて、私たち二人は寝たことだったね。


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山吹の立ちしげみたる山清水
酌みに行かめど道の知らなく

巻名/巻2~158
作者/高市皇子
筆者/安田靭彦
場所/玄賓庵

十市皇女の葬ってある墓地のあたりには、黄色い山吹に取り
囲まれた山の清水がある。それを汲むために、皇女の御霊は
通っておられるだろう。行って逢いたいなと思うが、その道
を知らないのでどうすることもできない。

撮影日 2007年12月10日(月)